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第33話 ナイルの箱庭 皇帝のコイン

last update Last Updated: 2025-03-31 19:15:23

舞台は欧州のローマ、イタリアに住む従兄弟のもとに遊びにきた…

まだ幼い子供だった頃の話

それは懐かしい思い出の白昼夢

ナイルの箱庭…皇帝の銀貨…あの時の銀のコインが

今も私の手の中にある…あの束の間の思い出

あれは夢、幻 ナイルの箱庭

中世のローマ貴族の郊外の邸宅の庭、そこは沢山の噴水もあって

小さな噴水が並ぶ小道で笑いあう

次には緑の迷路でかくれんぼで遊び

ルクレチア・ボルジアが嫁いた貴族の屋敷

美しい場所の中、近くにはハドリアヌス帝の広大な別邸

それから…僕の従兄、彼は言う

歳上の従兄弟は笑いながら言うのだ

「この近くに五賢帝の一人、ハドリアヌス帝の別荘跡地があるよ、遊びに行こうか」

歳上の従兄弟に誘われ、行ったのは…広々とした遺跡の跡地…

円形のドーム型の泉やら建物の跡

緑の野原で見かける数多くの彫像…

其処にあるのは、まだ年若い青年像アンテオキア

歳上の従兄弟に誘われ、行ったのは…広々とした遺跡の跡地…

円形のドーム型の泉やら建物の跡、

そして緑の野原で見かける数多くの彫像…まだ年若い青年像アンテオキア

エジプトにも似た名前の都市がある…

彼の名前から取ったものだと言う

この遺跡のテイボリとは縁が深いハドリアヌス帝とアンテオキア

従兄弟は、僕の顔をしみじみと覗き込み、呟いた…

「そう言えば、似てるよね」

「誰に?」

「君が この彫像のアンテオキアに似てる

ギリシャ系で情感的で綺麗な顔立ち…柔らかな髪の毛とか…ふふ」

愉しげに笑う従兄弟

「このテイボリは彼の別荘跡地…あ!見てごらん」

従兄弟の彼が指さすのは

長方形の池 周りに白い彫像や柱の後がある…

それからワニの彫像

そこはナイル川のイメージで創られたもの

…ナイルの箱庭さ‥‥

「アンテオキアはエジプトの

ナイル川で溺れてワニに食べられたんだよ、

本当かどうか…分からないけど…

古代エジプトの人達は

ワニに食べられた人は神になるらしいって信じたって

ハドリアヌス帝は 嘆き悲しんで

それから 愛する人へのモニュメントを沢山 作ったんだ

エジプトに神殿を作り それから・・

新しい都市に 愛するアンテイキアの名を付けて

それでも まだ哀しくて

この巨大な別荘・・彼が廻った都市の箱庭にも

沢山 彫像を置いたのさ

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  • 代価に与えられしは…くちずけ一つ(即興…短編集)   ナイルの箱庭 皇帝のコイン 4

    手に取ると銀色のコイン月桂冠の冠にギリシャ風古代の衣を纏う男の横顔昔の貨幣だ古代の皇帝かな?柱の向こうから男が現れた白髪交じりの髪に長い髭 古代ローマ時代の衣装効果で豪華な金細工の飾りを身にまとってる畏怖堂々たる姿「ここはテイヴォリでも 他の者が立ちいる事が許されない場所何者だ?」男は話ながら僕を見つめひどく驚いた顔をするアンテイオキア…「アンテイノー」僕を抱きしめる「いいや、アンテノーがこんな子供であるはずがない出会った頃は、まだ子供だったが…そう」「だが、なんと、よく似ている」涙が浮かんだ その瞳珍しい異国の服装をしてる、どこの国の使節の妻子かな?心配はいらぬ、身内を探すから」彼は微笑んだ美しい広大な庭園を歩き出す 静かに 互いに話を交わし合うそれから あのナイル川のワニのいるモニュメント近くの椅子に腰掛ける懐かしい大切なものを見るように 見つめる瞳とても変わらずに切なげに、寂しげにそれは束の間の対話だった。広大で壮麗な別邸 ヴィラ・アドリアーナそこは見事な建築美の溢れた 小さな宮殿のようだった。後で僕は知る事になるけれど 建築学に優れたハドリアヌス帝が作り上げた 当時としては最新技術で 現在でも大きな基礎となったドーム様式に 旅した世界各地の建物 あるいはオリエント風の建物従える異国、条約を結んだ国々 異国の大使達に 気のあった高位の者達人々をもてなす為に用意された大きな湯浴みの為の建物計算された美学 その美しさだった。中には 円形の泉の中にある小さな劇場共に歩いて、たわいもない会話を楽しんで…。 

  • 代価に与えられしは…くちずけ一つ(即興…短編集)   ナイルの箱庭 皇帝のコイン 3

    「ねえ、気を付けて、アンテイノーみたいに食べられないように、ふふ」従兄の奇妙な笑みまるで 道化師が悪戯をたくらむ 笑顔みたいに…僕は…僕は…いつもと様子が違う従兄の笑いに戸惑いつつも僕は‥ワニの彫像に触れ「ここ、ナイルの箱庭のワニの彫像に 触れてごらんよ」「え?」「そっとだよ」「ただし、左手の一指し指でそっとだよ」 「じゃないと、ワニが目を覚まして君を食べられちゃうかもね」従兄は笑う言葉につられて、しゃがみこみ 言われた通り 左手の一指し指でそっとワニの尻尾に触れてみた「気を付けてアンテイノーみたいに食べられないように、ふふ」彼の奇妙な笑み まるで 道化師が悪戯をたくらむ 笑顔みたいに「え!」と驚き 従兄の方へ振り返った瞬間グオオオ・・という低いうなり声 白いワニの彫像が 命を得たように動きだして大きな口を開けて、こちらを見ている従兄は言う 「古代エジプトではワニに食われた者は神になるって」 「アンテイノーみたいに神になるかい?」蒼白な表情で僕は従兄を見る「神殿を建ててあげるね」 従兄の言葉と共に 彫像のワニ、ワニの彫像が動き出して、空を飛びながら僕を追いかけてきた。慌てる駆け出して走り逃げる。走り逃げ回る場所の風景は 遺跡でない、建物に それは白亜のギリシャ風の神殿のような場所に変わっていた…。ワニは まるで水の中で泳ぐような動作で 宙に浮かび川の中で獲物の魚を追い回すかごとく僕を追い回す豪華な建物の彫刻の施された柱にぶつかり大理石の床に倒れこむ… ゆらり…倒れこんだ僕に気がつかず立ち去る白いワニ… 「助かったのかな」半ば泣きながら…安心して一息白い大理石の床 大部分が白い大理石をメインにしながらもまるでモザイクで飾るように 色違う石が埋めこまれ幾何学的に飾られているとても綺麗だった 何か小さな物が落ちている…小さな光で煌めき「何かな?」手に取ると銀色のコイン  月桂冠の冠にギリシャ風古代の衣を纏う男の横顔 昔の貨幣だこれは古代の皇帝?すると今度は 柱の向こうから男が現れた....

  • 代価に与えられしは…くちずけ一つ(即興…短編集)   ナイルの箱庭 皇帝のコイン 2

    「ここ、ナイルの箱庭のワニの彫像に触れてごらんよ」「え?」僕が驚くと従兄がにっこりと笑って答えた。「そっとだよ」まるで念を押すように 静かな声で彼は言う。「ただし、左手の一指し指で…そっとだよ」「じゃないと、ワニが目を覚まして、君を食べられちゃうかもね」従兄は笑う言葉につられて、僕は其処にしゃがみこみ言われた通りに、左手の一指し指で、そっと ワニの尻尾に触れてみた「気を付けて…アンテイノーみたいに食べられないように…ふふ」奇妙な笑みまるで 道化師が悪戯をたくらむ 笑顔みたいに従兄の笑いに 戸惑いつつも僕は‥ワニの彫像に言葉につられて、しゃがみこみ言われた通り 左手の一指し指でそっとワニの尻尾に触れてみた「気を付けてアンテイノーみたいに食べられないように、ふふ」彼の奇妙な笑みまるで 道化師が悪戯をたくらむ 笑顔みたいに「え!」と驚き 従兄の方へ振り返った瞬間グオオオ・・という低いうなり声白いワニの彫像が 命を得たように動きだして大きな口を開けて、こちらを見ている従兄は言う「アンテイノーみたいに神になるかい?」「神として祀られるのかい?」蒼白な表情で僕は従兄を見る「神殿を建ててあげるねでも、ワニに食べられて生贄にならないといけないよね」

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